『幻のブラックバス』は、1997年3月28日にメイクソフトウェアよりセガサターン向けに発売された淡水釣りシミュレーションゲームである。ジャンルはスポーツ（釣り）に分類され、リアルな釣り体験と独特の演出を融合させた構成となっている。

本作は、プレイヤーが釣り人として複数のフィールドを巡り、幻とされる巨大ブラックバスの捕獲を目指すという内容である。ゲーム内には湖や川などの釣り場が用意されており、時間帯や天候、水温などの自然条件が魚の行動に影響を与える。釣り具の選択肢も豊富で、ロッド、リール、ルアーなどを組み合わせて戦略的に挑む必要がある。

操作はセガサターンのコントローラーに最適化されており、キャスティング、リール操作、アタリの見極めといった一連の動作が直感的に行えるよう設計されている。魚の挙動は水中視点で描写され、ヒットからランディングまでの緊張感がリアルに再現されている。

演出面では、当時としては高水準のグラフィックと環境音が特徴であり、特に水面の反射や魚影の描写には力が入れられている。また、釣果に応じて称号や記録が残される要素もあり、やり込み要素として機能している。

一方で、セガサターン末期に発売されたことや流通量の少なさから、現在ではプレミアソフトとして扱われることもあり、コレクター市場では高値で取引される傾向にある。