『デス・コネクション』は、2009年12月17日にアイディアファクトリー(オトメイト)よりPlayStation 2向けに発売され、後にPlayStation Portableへも移植された女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。本作は、1960年代のイタリア情緒あふれる架空の街を舞台に、平凡なシスター見習いから突如としてマフィアのボスを継ぐことになった少女と、彼女を守る「死神」と呼ばれる男たちの危険な逃避行を描いたハードボイルドな乙女ゲームとなっています。

物語の主人公アメリアは、教会の前で拾われ平穏に暮らしていましたが、ある日マフィアの抗争により育ての親を奪われ、自身が巨大マフィア組織のボスの娘であることを知らされます。命を狙われる彼女の前に現れたのは、ヴィシャス、ニコール、レオナルドという「死神」の異名を持つ3人の護衛たちでした。彼らは一度死んで蘇った不死身の存在であり、主人公は彼らと共に組織内の裏切り者や敵対勢力との過酷な戦いに身を投じながら、死と隣り合わせの恋を育んでいくことになります。

本作の特徴は、桐矢隆氏によって描かれるスタイリッシュなビジュアルと、甘いだけではないシリアスで重厚なストーリーテリングです。アドベンチャーパートでは、画面内の気になる箇所をカーソルで調べる「コンタクトハートシステム」により、キャラクターとの距離を縮めたり物語のヒントを得たりすることが可能です。また、PSP版では新規シナリオや後日談が追加されており、硝煙の匂いが漂う悲恋の先にある、新たな救済の物語を楽しむことができます。

本作は、アイディアファクトリーの女性向けゲームブランド「オトメイト」による完全オリジナルのゲーム作品です。キャラクターデザインおよび原画をイラストレーターの桐矢隆氏が、シナリオを高木亜由美氏が担当しています。マフィア映画のような退廃的かつスタイリッシュな世界観が特徴で、後にドラマCDやサウンドトラックなどが展開されましたが、アニメ化やコミカライズといった大規模なメディアミックスは行われておらず、ゲーム本編で完結する独自の物語性を保っています。

デス・コネクション