『ADK魂(エーディーケイだましい)』は、2008年12月18日にSNKプレイモアからPlayStation 2向けに発売されたゲームソフトで、かつてNEOGEOを中心に活躍したゲームメーカー「ADK(旧アルファ電子)」の代表的な5タイトルを収録したアンソロジー作品です。ADKは、個性的なゲームデザインと“忍者愛”に満ちた作品群で知られ、本作はその熱き魂を現代に蘇らせるコレクションとして企画されました。
収録タイトルは以下の5本です。まず『ニンジャマスターズ〜覇王忍法帖〜』は、全キャラクターが忍者という異色の対戦格闘ゲームで、武器の着脱や複雑なコンボシステムが特徴です。『ニンジャコンバット』は、ニューヨークを舞台にした横スクロールアクションで、倒したボスを仲間にできるシステムがユニークです。『ニンジャコマンドー』は、時空を超えて戦う縦スクロール型のアクションシューティングで、コマンド入力による必殺技が爽快感を演出します。『痛快GANGAN行進曲』は、不良たちのタイマン勝負を描いた対戦格闘で、奥行きのあるステージと個性的なキャラクターが魅力です。そして『ティンクルスタースプライツ』は、対戦型縦スクロールシューティングというジャンルを確立した名作で、連鎖爆破やおじゃまキャラの送り合いなど、戦略性の高いゲーム性が光ります。
PS2版では、いくつかのタイトルにプラクティスモードやスキルリスト、対戦専用モードなどが追加されており、アーケード版にはなかった遊びやすさが加味されています。特に『ニンジャマスターズ』では、隠しキャラクターの蘭丸と信長が最初から使用可能となっており、ファンには嬉しい仕様です。
本作は、ADKのゲームが他機種に移植される機会が少なかったこともあり、当時のファンにとっては非常に貴重なタイトル群を一挙に楽しめるコレクションとして高く評価されました。忍者、格闘、シューティングといったジャンルの多様性も魅力で、ADKの独自性と時代性を体感できる一本です。
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