『紫の焔』、2008年11月27日にアイディアファクトリーから発売されたPlayStation 2対応のボーイズ恋愛アドベンチャーゲーム。本作は、莫大な遺産と当主の座を継ぐことになった御曹司の主人公が、命を狙われる過酷な運命の中で、彼を守る男性たちとの絆と愛を育むサスペンスフルな作品となっています。

物語の主人公・鷹司アキトは、英国の大学を飛び級で卒業し帰国した鷹司重工の御曹司です。亡き父の遺言により、3ヶ月後の12月25日に行われる継承式まで生き延びることができれば、すべての権限を譲り受けることになります。しかし、その遺言は同時に、彼を亡き者にしようとする刺客たちを呼び寄せることでもありました。プレイヤーはアキトとなり、ボディガードや執事といった魅力的なキャラクターたちと共に、襲い来る危機を乗り越え「約束の日」を目指します。

ゲームはオーソドックスなテキストアドベンチャー形式で進行しますが、選択肢によって好感度が変化し、エンディングが分岐します。また、1日1回行える「タロット占い」がシステムに組み込まれており、その日の運勢がイベント発生やパラメータに影響を与えるという独自の要素も用意されています。

命の危険と隣り合わせの緊迫した状況下で生まれる、信頼と恋愛感情。シリアスなドラマと甘いロマンスが融合し、守られるだけの存在ではない主人公の成長も描かれています。

本作は、アイディアファクトリーの女性向けゲームブランド「IF Bメイト」から発売された完全オリジナル作品です。キャラクターデザイン・原画には櫻井しゅしゅしゅ氏を起用し、脚本協力に「NO RESET CLUB」が参加しています。同社の「オトメイト」ブランドとは異なり、男性同士の恋愛を描くボーイズラブ（BL）作品として制作されました。

紫の焔