『バトルオブサンライズ』は、2008年4月10日にサンライズインタラクティブからPlayStation 2向けに発売されたシミュレーションRPGで、サンライズ創立30周年記念作品として制作されました。開発にはサンライズの関連スタッフが関与しており、サンライズ作品のクロスオーバーをテーマにした意欲作です。

本作には『機動戦士ガンダム〜逆襲のシャア』『装甲騎兵ボトムズ』『機甲界ガリアン』『蒼き流星SPTレイズナー』『機甲戦記ドラグナー』『銀河漂流バイファム』『絶対無敵ライジンオー』『勇者王ガオガイガー』など、サンライズの代表的なロボットアニメが登場します。登場作品数は絞られているものの、それぞれの作品に対する描写は比較的丁寧で、特に『ドラグナー』や『ガリアン』は物語の中心に据えられています。

ゲームシステムは「3D Mobility Battle System(MBS)」と呼ばれる独自の戦闘方式を採用しており、移動距離と攻撃回数が連動する設計が特徴です。移動中に複数回の戦闘が発生するため、機体の機動力が戦術に大きく影響します。ただし、全体的にテンポが重く、ロード時間や操作レスポンスの悪さが指摘されることもあります。

ストーリーはオリジナルキャラクター「シン・ミナカタ」を主人公に据え、ギガノス軍やマーダル軍といった複数の敵勢力が「黒い塔」を巡って争うという構成で進行します。アムロ・レイやブライト・ノアといった原作キャラクターも登場し、物語に深みを与えています。戦闘中の演出には原作声優のボイスやアニメ楽曲も使用されており、ファン向けの演出も充実しています。

ただし、演出やシナリオの密度にはばらつきがあり、後半は駆け足気味に展開される場面も見受けられます。また、参戦作品の扱いに差があり、『ガオガイガー』や『ライジンオー』は登場こそするものの、物語への関与は限定的です。