『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』は、最大4体までのキャラクターが入り乱れて戦う多人数参加型の乱闘型格闘アクション。2007年6月28日にブロッコリーからPlayStation 2で発売され、2009年7月30日には新モードや新機体を追加した『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ PORTABLE』がPlayStation Portableで登場しました。

対戦は2Dサイドビューの形式で行われ、奥行きのある多層構造のステージを自在に移動しながら戦います。本作の最大の特徴は、エヴァンゲリオンだけでなく、サキエルやゼルエルといった「使徒」をプレイヤーキャラクターとして直接操作できる点にあります。非人間型の異形な使徒たちがエヴァと同等のスケールで殴り合い、ビームを撃ち合うといった、原作のシチュエーションを超えた乱戦が可能です。

ストーリーモードでは、碇シンジ、綾波レイ、式波・アスカ・ラングレーといったお馴染みのパイロットに加え、鈴原トウジや相田ケンスケ、さらに渚カヲルといったキャラクターごとに個別のシナリオが用意されています。これらは原作の物語をなぞるだけでなく、本作オリジナルの展開や結末を迎える構成となっており、条件を満たすことで次々と新しいシナリオが解放されます。さらに、他作品のパロディ機体として『トップをねらえ!』のガンバスターがゲスト参戦するなど、ファンサービスも盛り込まれています。

ゲームシステムはボタン一つと方向キーの組み合わせで多彩な技が繰り出せるシンプルな設計です。ステージ内には「ポジトロンライフル」などの強力な武器アイテムや回復アイテムがランダムに出現し、これらを拾って活用することで戦況が目まぐるしく変化します。戦闘で獲得した「開発費(ポイント)」を消費して、隠し機体や新ステージをアンロックしていくコレクション要素も本作の楽しみの一つです。

PSP版では、PS2版の全要素に加えて『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』のデザインを施した初号機・零号機や、第2使徒リリスが追加キャラクターとして参戦しています。また、特定の条件をクリアする「ミッションモード」が新設されたほか、アドホック通信機能による最大4人でのリアルタイム対戦も実現しており、場所を選ばず賑やかなマルチプレイが可能となっています。

『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』は、1995年に社会現象を巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を原作とするゲーム作品です。本作は特に「エヴァ対使徒」の直接的な格闘戦に焦点を当てた、シリーズでも珍しい対戦アクション特化のタイトルとなっています。

新世紀エヴァンゲリオン