『十次元立方体サイファー 〜ゲーム・オブ・サバイバル〜』は、謎の洋館に隔離された男女が極限状態での生存を目指すミステリー・アドベンチャーゲーム。2007年06月28日にアーベルからPlayStation 2で発売されました。その後、2009年08月27日には追加要素を収録した『十次元立方体サイファー PORTABLE』がヴューズからPlayStation Portableで発売されています。物語の舞台は、孤島に建つ洋館「月光館」。高額な報酬につられて「臨床試験」の被験者として集められた9人の男女が、外部との連絡を絶たれた閉鎖空間で、正体不明の殺人鬼「サイファー」の影に怯えながら、疑心暗鬼と狂気の1週間を過ごす様子が描かれています。
閉鎖された館内を探索し、他の参加者と情報を交換しながら、次々と発生する殺人事件の謎を解き明かすコマンド選択式のアドベンチャー形式で進行します。特徴的なのは、ゲーム内時間がリアルタイムで進行する「動的タイムリンク・システム」です。プレイヤーの行動や選択にかかわらず時間は経過し、特定の時刻に特定の場所にいなければイベントが発生しない、あるいは手遅れになるといったシビアな時間管理が求められます。また、プレイするたびに犯人やトリック、キーアイテムの配置が変化するランダム要素が実装されており、一度のクリアでは全貌が見えないリプレイ性の高いシステムが採用されています。
『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』などで知られる菅野ひろゆき氏が企画・脚本・ゲームデザインを手掛けており、氏の得意とする「並行世界」や「SF考証」を取り入れた重厚なシナリオが展開されます。単なる犯人当てミステリーに留まらず、タイトルにある「十次元立方体」という概念が示す通り、次元を超えた壮大なトリックや、登場人物たちの隠された過去が複雑に絡み合う物語構造が構築されています。PS2版およびPSP版では、PC版にはなかった新規シナリオや、同社の『探偵紳士』シリーズとのクロスオーバーエピソードも追加され、世界観の広がりを感じさせる内容となっています。
本作のシナリオとゲームデザインを手掛けた菅野ひろゆき(剣乃ゆきひろ)氏は、アドベンチャーゲームの歴史に名を残すクリエイターです。彼の作品に共通する「並行世界」や「因果律」といったテーマに興味を持った方は、代表作である『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』や、物理学や数学を題材にしたSF小説などを読むことで、本作の難解かつ魅力的な設定をより深く理解することができます。
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO (Switch/PS4)













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