『ドラゴンシャドウスペル』は、剣と魔法、そして現代的な科学技術が混在する世界を舞台にしたシミュレーションRPGです。2007年1月18日に、それまで開発専門であったフライト・プランが初めて「発売元」となり、PlayStation 2用ソフトとして発売しました。
物語は、古代の遺産「レガシー」による災害を防ぐ組織「ヴァーナー」に所属する少年・天音カイトを中心に展開します。彼が記憶を失った謎の少女と出会い、自身の出生の秘密や世界を覆う陰謀に立ち向かっていく冒険譚です。プレイヤーは、アドベンチャーパートで仲間との会話を楽しみ、バトルパートで敵を撃破しながらストーリーを進めます。
戦闘システムには、高低差のあるクォータービュー(斜め見下ろし型)のフィールドが採用されています。最大の特徴は、文字を組み合わせて魔法を発動する「聖コード」システムです。基本となる呪文に、「広域」「連鎖」などの修飾語を組み合わせることで、範囲や威力を自由にカスタマイズできます。また、行動順序が可視化されたタイムライン制を導入しており、敵のターンを遅らせたり割り込んだりする戦略的な駆け引きが重要となります。
本作は、人気イラストレーターによる魅力的なキャラクターや、Elements Gardenによる壮大な楽曲が高く評価されています。開発元の「自社初パブリッシング」への意気込みが感じられる豪華な作りですが、一方で、戦闘時のロード時間の長さや、アニメーション演出のテンポの悪さが指摘されることもあります。しかし、王道のシナリオと育成の楽しさは健在で、独自のファンタジー世界に浸れる作品です。
本作の魔法システム「聖コード」は、言葉や文字に力が宿るという概念に基づいています。デジタル全盛の現代においても、インクを吸わせ、紙に文字を綴る行為には不思議な高揚感が伴います。美しいガラスペンを使って日記やメモを書くことで、作中の魔術師たちのように「言葉を紡ぐ」感覚を味わい、日常の何気ない記録を特別なものに変えることができます。













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