『乙女の事情』は、学園のヒロインたちが抱える「秘密」をテーマにした恋愛アドベンチャーゲームです。2006年9月28日にNine’s fox(ナインズフォックス)からPlayStation 2用ソフトとして発売されました。なお、本作は後に発売された同名のPCゲーム(Porcupine製、女装主人公モノ)とはタイトルが同じだけで、内容も制作会社も全く異なる別の作品です。
物語の舞台は、私立昴学園高校です。ごく普通の男子高校生である主人公・木原元気は、ひょんなことから学園のアイドルである生徒会長や副会長たちの「裏の顔」を知ってしまいます。品行方正なお嬢様が夜な夜なフットサルに興じていたり、厳格な副会長が実は……といった意外な一面を共有することで、彼女たちとの距離が縮まっていきます。プレイヤーはテキストを読み進め、選択肢によってヒロインごとのルートへと分岐します。
本作の最大の特徴は、一人のヒロインに対して「表の顔」を描くルートと、「裏の顔(秘密)」に触れるルートの2種類が用意されている点です。プレイヤーの選択次第で、彼女たちの全く異なる側面を見ることができます。しかし、ゲーム全体としてのボリュームは控えめで、システム面においても既読スキップの挙動や背景の使い回しなど、洗練されていない部分が散見されます。フルボイスではない点や、日常パートの描写があっさりしている点など、アドベンチャーゲームとしての完成度には厳しい評価も見られますが、ヒロインたちのギャップ萌えをシンプルに楽しむ作品と言えます。
本作のテーマは「秘密」です。誰にも見せない自分だけの時間や想いを大切にするには、物理的な鍵のかかるアイテムが役立ちます。日々の出来事や、人には言えない本音を綴る「鍵付き日記帳」を使うことで、作中のヒロインたちが抱えるようなドキドキする秘密の感覚を、日常の中で味わうことができます。













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