『ファンタシースターユニバース』(Phantasy Star Universe)は、2006年8月31日にセガよりPlayStation 2およびWindows向けに発売され、同年12月14日にはXbox 360版も登場したオンライン対応アクションRPGです。開発はソニックチームが担当し、『ファンタシースターオンライン(PSO)』の流れを汲みつつも、完全新作として構築された意欲作です。
舞台は「グラール太陽系」と呼ばれる架空の宇宙世界。プレイヤーは、惑星パルム、ニューデイズ、モトゥブを巡りながら、謎の生命体「SEED」の脅威に立ち向かうことになります。ストーリーモードでは、主人公イーサン・ウェーバーの成長と家族の絆を軸に、壮大なスペースオペラが展開されます。アニメ調の演出やフルボイスのイベントシーンも導入され、シリーズ初の本格的なシナリオ主導型RPGとしての側面が強調されました。
ゲームモードは「ストーリーモード」「エクストラモード」「ネットワークモード」の3つに分かれており、オフラインでも十分なボリュームを楽しめる一方、オンラインでは最大6人までの協力プレイが可能でした。キャラクタークリエイト機能も大幅に強化され、種族(ヒューマン、ニューマン、キャスト、ビースト)や性別、体型、服装、ボイスなどを細かく設定できる自由度の高さが魅力です。
戦闘はリアルタイムアクション方式で、武器やテクニック(魔法)、フォトンアーツ(必殺技)を駆使して戦います。また、武器のブランドや属性、強化要素なども導入され、戦略性とカスタマイズ性が大きく向上しました。オンラインモードでは「ガーディアンズライセンス」と呼ばれる月額課金制が採用され、専用サーバーでのキャラクター管理やイベント配信が行われていました。
本作は、後に拡張版『イルミナスの野望』や、携帯機向けの『ファンタシースターポータブル』シリーズへと繋がる礎となり、シリーズの新たな時代を切り開いた作品として高く評価されました。
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