『ZOIDS TACTICS』は、アニメーションの物語と玩具設定の戦記を一つの歴史として再構築したシミュレーションRPG。2005年8月11日にトミーからプレイステーション2で発売され、異なるメディアで展開されていたゾイドの世界観をクロスオーバーさせた野心的な作品としてリリースされました。

物語はアニメ第1作『ゾイド -ZOIDS-』の主人公バン・フライハイトの視点で幕を開けますが、プレイヤーの行動や選択によって運命が分岐します。そのままアニメ準拠の「ガーディアンフォース編」を歩むことも、アニメでは描かれなかった硬派な軍事記録「バトルストーリー編」へと足を踏み入れることも可能です。ゲーム進行はスクエア(四角形)のマス目で区切られたマップ上でユニットを動かすターン制ストラテジー形式を採用しており、戦闘シーンでは3Dモデルのゾイドたちが激しく動き回り、武装ごとの攻撃アニメーションを展開します。

登場機体は150種類以上に及び、ライガーゼロやジェノブレイカーといった主力級に加え、『ZOIDS VS.』シリーズのオリジナルキャラクターたちもストーリーに深く関わります。クリア後の要素として、当時放送中だった『ゾイドジェネシス』からムラサメライガーなどもゲスト参戦するなど、シリーズの集大成ともいえるボリュームを備えています。

『ZOIDS TACTICS』は、トミー(現タカラトミー)の主力玩具シリーズ「ゾイド(ZOIDS)」を題材にしています。本作は特に1999年から始まった第2期ゾイドブームの中心であるアニメ『ゾイド -ZOIDS-』と、キットパッケージ裏やファンブックで展開された戦記「バトルストーリー」の両方を原作として扱っており、膨大な設定資料集としての側面も持っています。

ゾイド(ZOIDS)