『ジオラマ戦線異状なし 〜スターリングラードへの道〜』は、第二次世界大戦の戦車戦を、精巧なプラモデルとジオラマを用いたシミュレーションとして再現した異色のウォーゲーム。2005年06月23日にマリオネットからPlayStation 2で発売されました。本作は、実際の戦場ではなく「ジオラマの上」を戦場とし、プレイヤーは指揮官としてではなく「モデラー」として、購入した戦車のプラモデルを組み立て、改造し、塗装して自分だけの部隊を作り上げます。ポーランド侵攻から独ソ戦の激戦地スターリングラードに至るまでのドイツ軍の軌跡を、模型愛好家の視点で追体験する構成となっています。

ゲームプレイは、ショップで戦車キットやパーツを購入して強化する「カスタマイズパート」と、完成した戦車をジオラマ上に配置して敵と戦わせる「ミッションパート」で進行します。戦闘システムはターン制シミュレーションを採用していますが、ユニットは経験値を獲得してレベルアップし、新たなスキルや特殊行動を習得するというRPG的な育成要素が強く反映されています。弾薬や燃料の概念もあり、補給を考慮しながら進軍ルートを確保する戦略性が求められます。

本作の最大の特徴は、著名なプロモデラーである金子辰也氏が監修した、徹底的にリアルなジオラマのビジュアルです。戦車の質感はもちろん、背景となる建物や樹木、地面の土汚れに至るまでが模型的なリアリティで統一されており、爆発エフェクトや砲撃音もまた、ジオラマの世界観に合わせた演出が施されています。史実の兵器データに基づきつつも、あくまで「模型シミュレーション」としての楽しさを追求しており、マニアックな戦車改造と、箱庭的な戦場の美しさを同時に味わえる作品となっています。

発売元のマリオネットは、『ガンパレード・マーチ』の移植開発などでも知られるメーカーです。本作のような「模型で戦う」というコンセプトは、漫画『プラモ狂四郎』などに通じるロマンがあります。第二次世界大戦の戦車や情景模型(ジオラマ)の奥深さに興味を持った方は、タミヤの「ミリタリーミニチュアシリーズ」のカタログや、金子辰也氏のジオラマ指南書を手に取ることで、ゲーム内で再現された職人芸の凄みをより深く理解することができます。

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ

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