『DEMENTO』は、2005年4月21日にカプコンよりPlayStation 2向けに発売されたゴシックサイコホラーゲームです。タイトルはラテン語で「狂気」を意味し、国外では『Haunting Ground』の名で展開されています。舞台は錬金術の痕跡が残る古城。交通事故に遭った女子大生フィオナ・ベリが目覚めると、見知らぬ地下室に閉じ込められており、そこからの脱出を試みる物語が始まります。

プレイヤーはフィオナを操作し、城内を探索しながら追跡者から逃げることが目的です。敵は一定時間や特定イベントで出現し、音や行動によって察知されるため、慎重な移動が求められます。敵に発見されると専用BGMが流れ、逃走・撃退・隠れるなどの手段で回避しますが、隠れ場所によっては即死の罠も存在します。

フィオナは非力なため、戦闘では犬のヒューイの協力が不可欠です。ヒューイに指示を出すことで、敵への攻撃やアイテム探索、仕掛けの解除などが可能になります。信頼度が高まると自律的に行動するようになり、低いと命令に従わないこともあります。ヒューイにも体力があり、攻撃を受けると瀕死状態に陥るため、回復アイテムの管理も重要です。

本作は『クロックタワー3』の続編として企画されていた経緯があり、逃走・隠密・パニックメーターなどのシステムに共通点があります。イベントシーンの監督は竹中直人が務めており、演出面でも独自性が際立っています。