『新天魔界 ジェネレーション オブ カオス IV』、2004年4月22日にアイディアファクトリーから発売されたPlayStation 2対応のシミュレーションロールプレイングゲーム。シリーズの代名詞である30対30の集団戦闘はそのままに、従来のダンジョン探索要素を廃して国盗り戦略に特化した、ドラマチックな戦記シミュレーション作品となっています。
物語の舞台は、かつて神々が争いその存在が失われた地「ロストグランド」。プレイヤーは、ドラバニア帝国の女性騎士団長ジナ、または反帝国組織を率いる青年ヴァリゾアのいずれかの視点から、大陸の覇権を巡る戦いに身を投じます。特筆すべきは、かつて将来を誓い合った恋人同士である二人が、敵対する陣営の指揮官として再会し、愛と使命の狭間で葛藤しながら刃を交えるという悲劇的なシナリオ構成です。
ゲームシステムは、前作までのRPG色を薄め、部隊への戦術指示や拠点の制圧を重視したリアルタイムストラテジーに近い形式へと刷新されました。戦場では、地形や天候、そして「陣形」の選択が勝敗を大きく左右し、タイミングを見計らって発動する必殺技が、ド派手なエフェクトと共に敵軍をなぎ倒す爽快感を演出しています。また、拠点の内政や兵士の雇用といった戦略パートも健在で、じっくりと自軍を強化し勢力を拡大していく楽しみが味わえます。
大幅なシステム変更によりプレイ感は変わりましたが、重厚なファンタジー世界観と、個々のユニットが入り乱れる迫力の合戦シーン、そして涙なしには語れない英雄たちの人間ドラマが、多くのファンを魅了しました。
本作は、アイディアファクトリーの看板タイトル『ジェネレーション オブ カオス』シリーズのナンバリング第4作目です。広大な「ネバーランド大陸」の一部であるロストグランドを舞台としており、過去作との直接的な繋がりは薄いものの、シリーズ特有の世界観を共有しています。後にPSP版として、別主人公アレンの視点で描かれる『新天魔界 ~GOC IV アナザサイド~』も発売されました。












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