『GUNSLINGER GIRL Volume.I』は、2004年4月8日にPlayStation 2向けに発売された3Dガンアクション・アドベンチャーゲームです。原作は相田裕による漫画『GUNSLINGER GIRL』で、アニメ化もされた人気作品をベースに、ゲームオリジナルの物語が展開されます。少女たちが義体として生きる哀しみと戦いを描いた本作は、アニメ第1話~第5話を収録したDVDとの同梱という異例の形で登場し、原作ファンの注目を集めました。

プレイヤーは、義体化された少女ヘンリエッタやリコ、トリエラなどを操作し、イタリアを舞台にしたミッションに挑みます。銃器の種類は豊富で、それぞれの性能や操作感が細かく再現されており、銃撃戦の緊張感と静かな哀愁が交錯する独特の雰囲気が漂います。ゲームはステージクリア型で進行し、照準を合わせて敵を撃つシンプルな操作ながら、少女たちの過去や葛藤が随所に描かれ、物語性を重視した構成となっています。

一方で、操作性や難易度に関しては賛否が分かれました。ガンコン非対応であることや、敵の出現パターンが単調である点など、ゲームとしての完成度には課題が残ります。しかし、原作の世界観を忠実に再現した演出や、アニメと連動した構成は、ファンにとって大きな魅力となりました。特に、ヘンリエッタとジョゼの関係性や、トリエラの切ないエピソードなど、原作の核心に触れる場面が印象的です。

PS2ならではのグラフィックは、光と陰の描写に優れ、イタリアの街並みや少女たちの表情を繊細に映し出します。音楽や効果音も静謐な雰囲気を支え、物語の余韻を深めます。ゲーム単体としては粗削りな部分もありますが、原作の魅力を体感できるメディアミックス作品として、独自の価値を持っています。

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