『Remember11 -the age of infinity-』は、KIDが開発したサスペンスアドベンチャーゲームで、「infinity」シリーズの第3作にあたります。プレイヤーは「冬川こころ」と「優希堂悟」の2人の主人公を交互に操作し、雪山の山小屋と高層施設「スフィア」という異なる舞台で発生する事件の謎を解き明かしていきます。物語は時間と人格の転移を軸に展開され、SF的な設定と心理描写が複雑に絡み合う構成となっています。

本作は「ココロ編」「サトル編」の2編で構成されており、ココロ編をクリアすることでサトル編が解放されます。両編を通じてプレイヤーの選択が物語に影響を与え、複数のエンディングに分岐します。恋愛要素は排除されており、サバイバルと真相解明が主軸となる構成です。登場人物は全編フルボイスで収録されており、キャラクターごとの背景や動機が物語の鍵を握ります。

シリーズ前作『Ever17』などとの直接的な繋がりはないものの、世界観やテーマ性を継承しており、シリーズファンに向けた仕掛けも含まれています。なお、開発当時の事情により一部未完のまま発売されたとされ、物語の解釈には議論が残る作品です。後に廉価版やPSP版も発売され、ADVファンの間で根強い支持を得ています。