『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』は、タツノコプロ制作のドタバタ魔法少女アニメを題材にした、ハイテンションなコスプレ・アドベンチャーゲーム。2004年02月26日にキッドからPS2で発売されました。本作の元となったアニメ版は、シリアスなSFアニメ『The Soul Taker 〜魂狩〜』のヒロイン・中原小麦をスピンオフさせ、全く異なるギャグ作品として再構築した異色作です。プレイヤーはネットアイドル兼女子高生、そして裏の顔は地球の平和を守る魔法少女「まじかるナース小麦」となった主人公の視点で、ライバルの「まじかるメイドこより」や、謎のウイルスたちとハチャメチャな騒動を繰り広げます。

ゲームプレイは、全4話構成のオリジナルストーリーを読み進めるアドベンチャー形式です。システム面での最大の特徴は、特定のイベントシーンでコントローラーのボタンをひたすら連打する「萌え連打システム」と、会話中にタイミングよくボタンを押して相槌を打つ「頷きシステム」です。これらのアクションによって「萌えパラメータ」が変動し、物語の展開やエンディングが分岐します。また、アニメ版と同様にパロディ満載の演出や、桃井はるこ氏をはじめとする豪華声優陣によるフルボイスが収録されており、見るものを飽きさせない勢い重視の作りとなっています。

本作の独自性は、アニメ版が持っていた「何でもあり」の精神をゲームシステムにまで落とし込んでいる点にあります。アドベンチャーゲームでありながら、ウィルス退治のミニゲームが挿入されたり、テキストを高速でスキップする機能自体がネタとして扱われたりと、メタフィクション的な遊び心が随所に散りばめられています。原作アニメのファンであれば、その混沌とした世界観を追体験しつつ、ゲームならではのif展開やキャラクター同士の新たな掛け合いを楽しめるファンディスク的な側面も強い作品です。

原作アニメ『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』は、タツノコプロの名作パロディやネットスラングを多用した作風で、2000年代初頭のオタクカルチャーを象徴する作品の一つです。その原点である『The Soul Taker 〜魂狩〜』は、打って変わってダークで重厚なSF作品であり、両作を見比べることでスピンオフの落差と面白さをより深く理解することができます。

The Soul Taker 〜魂狩〜 (Blu-ray)

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