『シャドウハーツII（Shadow Hearts: Covenant）』は、2004年2月19日にアルゼ（現・ユニバーサルエンターテインメント）より発売されたPlayStation 2用のダークファンタジーRPGです。前作『シャドウハーツ』のバッドエンディングを正史とし、その1年後の1915年を舞台に、第一次世界大戦下のヨーロッパと極東を巡る壮大な物語が展開されます。

プレイヤーは、前作の主人公ウル（ユーリ）を再び操作し、ドイツ軍の女将校カレン、白狼ブランカ、人形使いゼペットらと共に、秘密結社「サピエンテス・グラディオ」の陰謀と、世界を蝕む「マリス」の脅威に立ち向かいます。実在の人物をモチーフにしたキャラクター（ラスプーチン、アナスタシア、川島芳子など）も登場し、史実とファンタジーが融合した独特の世界観が魅力です。

戦闘は、シリーズ独自の「ジャッジメントリング」システムを軸に、タイミング入力によって攻撃や魔法の成否が決まるアクション性の高い設計。さらに、連携・コンボ・紋章魔法・フュージョン（融合）などの要素が加わり、戦略性と爽快感が両立しています。

物語は「幸せとは何か」をテーマに、前作で恋人アリスを失ったウルの再生と、カレンとの関係、そして時空を超えた運命の選択が描かれます。エンディングは2種類存在し、どちらも深い余韻を残す構成。特にカレンの正体とウルの出生に関わる真実は、シリーズ屈指の衝撃展開として語り継がれています。