『北へ。〜Diamond Dust〜』は、北海道を舞台にした“トラベルコミュニケーション”型恋愛アドベンチャーで、季節感と地域性を重視したPlayStation 2専用タイトルです。

本作は、札幌・小樽・函館など実在の都市を舞台に、6人のヒロインと出会いながら物語を進める構成です。プレイヤーは占いサイトを通じてヒロインの居場所を予測し、道の駅スタンプラリーや観光イベントを通じて交流を深めていきます。会話中にタイミングよくボタンを押すことで選択肢が出現する「C.B.S.(コミュニケーション・ブレイク・システム)」が導入されており、反応速度と選択判断が攻略に影響します。

ヒロインごとに異なるテーマが設定されており、家族、進路、孤独、友情などが物語に反映されています。エンディングは複数存在し、選択によって展開が分岐します。演出面では、季節感のある背景やBGMが物語を彩り、アニメ調のムービーや声優演技が没入感を高めます。攻略順によって一部のルートが解放される仕様もあり、周回プレイによる発見が促されます。

PlayStation 2専用で2003年に発売され、後年の『Diamond Dust + Kiss is Beginning.』へと続くシリーズの基盤を築いた作品です。