『Lost Passage 〜失われた一節〜』は、京都を舞台に教育実習生の青年とヒロインたちの交流を描く恋愛アドベンチャーゲーム。2003年10月23日にプリンセスソフトからPlayStation 2で発売されました。本作は、2002年にDEEPBLUEから発売されたPCゲームの移植版であり、家庭用向けにシナリオや演出が調整されています。主人公の三崎彰は、教育実習のために4年ぶりに故郷である京都へ戻り、そこで幼馴染の巫女や従妹、かつての恩師といったヒロインたちと再会し、懐かしくも新しい2週間の実習生活を送ることになります。
プレイヤーは主人公の視点を通じて、学校での実習や放課後の時間を過ごします。テキストを読み進めながら選択肢を選ぶオーソドックスなアドベンチャー形式ですが、本作の物語には「コスプレ」という要素が密接に関わっています。ヒロインたちが様々な衣装を身にまとうイベントが用意されており、そのビジュアルを楽しむことが物語のスパイスとなっています。選択肢によってヒロインとの親密度が変化し、誰と結ばれるかによってエンディングが分岐するマルチエンディング方式を採用しており、それぞれのヒロインが抱える事情や、主人公との過去の因縁が明らかになっていきます。
特筆すべきは、きみづか葵氏と蓮見江蘭氏による美麗なキャラクターデザインと、京都という舞台設定が醸し出す独特の情緒です。古都の風景の中で描かれる恋愛模様は、単なる学園ものとは一味違う落ち着いた雰囲気を持っています。また、PC版から家庭用への移植にあたり、CEROレーティングに合わせた調整が行われつつも、原作の持つ魅力を損なわないよう配慮されており、ヒロインたちの可愛らしさや物語のドラマ性を純粋に楽しめる作品として仕上げられています。
原作のキャラクターデザインを担当したきみづか葵氏は、繊細で透明感のある美少女イラストで人気を博したイラストレーターです。本作の舞台となった京都の風情や、ヒロインたちのビジュアルに惹かれた方は、きみづか葵氏の画集や、京都の古寺社を巡るガイドブックなどを手に取ることで、作品世界をより深く楽しむことができます。













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