『スター・ウォーズ ジャンゴ・フェット』、2003年6月19日にエレクトロニック・アーツから発売されたPlayStation 2対応のアクションアドベンチャーゲーム。
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の前日譚として、銀河一の賞金稼ぎジャンゴ・フェットがいかにしてクローン・トルーパーの遺伝子ホストに選ばれるに至ったか、その知られざる起源を描いた作品となっています。

物語は、シスの暗黒卿ダース・ティラナス(ドゥークー伯爵)から、堕落したジェダイ「コマリ・ヴォサ」の捕獲依頼を受けるところから始まります。プレイヤーはジャンゴ・フェットとなり、銀河の各地を巡りながら、犯罪組織やライバルの賞金稼ぎたちと激闘を繰り広げます。映画では語られなかった彼の過去や、クローン技術を持つカミーノ人との接触、そして息子ボバ・フェットとの関係の始まりなど、サーガの隙間を埋める重要なエピソードが明かされます。

ゲームプレイでは、マンダロリアンの象徴である多機能アーマーを駆使したアクションが特徴です。ジェットパックによる空中移動やホバリング、象徴的な二丁ブラスター、火炎放射器、リスト・ロケットといった豊富な武装を使い分け、立体的で戦略的な戦闘を行います。また、ミッション中に登場する敵をバイザーでスキャンし、賞金首を特定して生け捕りにすることで追加報酬を得る「バウンティ・ハンター」システムが、賞金稼ぎとしてのリアリティを高めています。

ルーカスアーツが直接開発を手掛けたことによる、映画そのままのサウンドや世界観の再現度も特筆すべき点です。ダークサイドの陰謀が渦巻く銀河の裏社会で、ただ一人のプロフェッショナルとして任務を遂行する、ハードボイルドなアンチヒーローの生き様を体験できる一作です。

本作は、2002年に公開されたジョージ・ルーカス監督の映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の前日譚を描いたスピンオフ作品です。映画では、オビ=ワン・ケノービと対決する強敵として、またクローン兵団の遺伝子提供者として登場したジャンゴ・フェットを主役に据え、彼がその地位を得るまでの冒険を描いています。2024年には現行機向けのリマスター版『Star Wars: Bounty Hunter』もリリースされました。

原作:スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃