『サーフィンエアショウ with RatBoy』は、エアリアル(空中技)のスペシャリストとして知られる実在のプロサーファー「RatBoy」ことジェイソン・コリンズをフィーチャーしたサーフィンアクションゲーム。2002年07月18日にナウプロダクションからPlayStation 2で発売されました。本作は、波に乗る時間の長さやカットバックの美しさを競う従来のサーフィンゲームとは異なり、波をジャンプ台に見立てて空中で繰り出すトリックの難易度や華麗さを競う「エアショウ」という競技スタイルに特化しています。サンタクルーズ出身の異端児RatBoyをはじめ、国内外の実力派プロサーファーたちが実名で登場し、彼らが愛用する実在ブランドのサーフボードやギアを使用して世界一のエアリストを目指します。

ゲームプレイは、迫りくる波の斜面を利用して加速し、タイミングよくリップ(波の頂点)から飛び出してトリックを決めるアクションが中心となります。3Dで描かれた波は刻一刻と形状を変化させるため、崩れる直前の最もパワーのあるポイントを見極める「波読み」が重要です。空中に飛び出した後は、回転技やグラブ(ボードを掴む技)などのコマンドを入力して着水するまでの間に演技を行います。メインとなる「エアショウモード」では、制限時間内にどれだけ高得点のトリックを決められるかを競い、大会を勝ち抜くことで新たなステージや隠しボードがアンロックされていきます。

本作の独自性は、サーフィンというスポーツの中でも特に派手でゲーム的な「エアリアル」に焦点を絞ったコンセプトにあります。RatBoy本人の監修により、彼が得意とする「360エア」や「バックサイドエア」といった高難易度トリックのモーションが再現されています。また、操作系にも独特の癖があり、アナログスティックによる体重移動とボタン操作によるトリック入力の連携が求められます。成功すれば爽快なスタントが決まる一方で、着水に失敗すれば容赦なくワイプアウト(転倒)するという、エクストリームスポーツならではのシビアさと達成感を味わえる一作です。

開発元のナウプロダクションは、多様なジャンルのゲーム開発を手掛ける日本のメーカーです。本作の主役であるRatBoyは、90年代のサーフシーンにおいてエアリアルの可能性を広げたパイオニアの一人です。サーフィンの奥深いカルチャーや、波を求めて旅するサーファーたちの精神性を知るには、ドキュメンタリー映画の金字塔『エンドレス・サマー』などが最適であり、本作で味わった波乗りの興奮をよりロマンチックな視点で楽しむことができます。

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