『兎-野性の闘牌-』は、近代麻雀で連載されたハードボイルド麻雀漫画を原作とする対戦麻雀ゲーム。2002年06月27日にデジキューブからプレイステーション2で発売されました。その後、2003年03月20日にはアーケード版の移植となる『兎-野性の闘牌- THE ARCADE』が、さらに同年11月27日には続編となる『兎-野性の闘牌- 山城麻雀編』が発売されています。本作は、裏社会で「兎」と呼ばれる高校生の代打ち・武田俊を主人公に、驚異的な能力を持つ代打ち集団「ZOO」のメンバーや、彼らに立ちはだかる凶悪な雀士たちとの命懸けの闘牌を描いています。
ゲームプレイは、原作の物語を追体験するストーリーモードと、自由にキャラクターを選んで対戦するフリー対局モードを主軸としています。最大の特徴は、キャラクターごとに設定された「特殊能力(野性)」の再現です。主人公の兎であれば当たり牌を事前に察知する「危険牌察知能力」、園長であれば圧倒的な配牌とツモを引き寄せる「豪運」といった具合に、それぞれの特性が対局中に発動します。能力発動時には原作コマを使用したカットイン演出が挿入され、単なる麻雀シミュレーターとは一線を画すドラマチックな展開が繰り広げられます。
本作の独自性は、イカサマなしの思考ルーチンではなく、あえて原作の「超人的な強さ」をシステムとして組み込んでいる点にあります。通常の麻雀セオリーが通用しない理不尽なまでの強運や、相手の手牌を透視するかのような打ち筋が飛び交うため、プレイヤーは麻雀の腕だけでなく、キャラクターの相性や能力の発動タイミングを見極める戦略性が求められます。翌年に発売された『THE ARCADE』では2対2のタッグバトル要素も強化されており、シリーズを通して原作の持つスリリングな空気を堪能できる作りとなっています。
原作漫画『兎-野性の闘牌-』は、伊藤誠氏によって描かれた麻雀劇画であり、その独特の心理描写とスタイリッシュな画風で人気を博しました。「ZOO」のメンバーをはじめとする登場人物たちは皆、動物のコードネームを持ち、その生態を模したような打ち筋を見せます。麻雀における「流れ」や「運」を可視化したような描写は圧巻であり、コミックスを読むことでゲーム内の演出意図をより深く理解することができます。













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