『ガレリアンズ:アッシュ』は、超能力という禁忌の力を宿した少年が、人類を「害虫」と見なす造られた存在との決戦に挑むサイキックアクション・アドベンチャーです。2002年4月25日にエンターブレインからPlayStation 2で発売され、前作『ガレリアンズ』から6年後の世界を舞台に物語の完結を描いています。

物語の舞台は、マザーコンピュータ「ドロシー」の反乱から6年が経過した近未来。ドロシーとの決戦により精神を焼かれ、肉体を失ったはずの主人公・リオンは、少女リリアによってその意識を呼び覚まされます。しかし、復活したリオンを待ち受けていたのは、ドロシーが遺した最後のプログラム、そして自らを神の如き存在と信じる新型のガレリアン「アッシュ」による人類抹殺計画という、さらなる絶望でした。

ゲームの核となるのは、薬物を用いて超能力を制御する独自の戦闘システムです。リオンは自らの腕に「ナルコン」や「レッド」といった薬物を注射することで、衝撃波や火炎放射などの強力な超能力を発動します。攻撃には弾数の概念として薬物の所持数が設定されており、限られたリソースをいかに効率よく運用するかが戦闘の緊張感を生み出しています。

精神的な負荷を数値化した「AP(アディクション・ポイント)」の管理も本作の重要な要素です。攻撃を行ったりダメージを受けたりすることでAPが蓄積し、最大値に達すると「ショート」と呼ばれる暴走状態に陥ります。ショート中は周囲の敵を自動的に殲滅する圧倒的な力を発揮しますが、リオン自身の体力が削られ続け、移動速度も極端に低下するという諸刃の剣となっています。

キャラクターデザインは、前作に引き続き漫画家の田島昭宇氏が担当しています。独自の感性で描かれたスタイリッシュで退廃的なサイバーパンクの世界観は、PlayStation 2の性能によってより鮮明に表現されました。心の病やトラウマを抱えた敵キャラクターたちとの凄惨な戦い、そしてリオン自身の出生にまつわる悲劇的な運命が、重厚なドラマとして描かれます。

『ガレリアンズ:アッシュ』は、1999年にPlayStationで発売された『ガレリアンズ』の正統続編です。前作は、自分が人間ではないことを知ったリオンの苦悩を描き、そのダークな設定と斬新なシステムで多くの熱狂的なファンを獲得しました。

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