『信長の野望・嵐世記』は、2002年にコーエーよりPlayStation 2向けに発売された歴史シミュレーションゲームです。シリーズ第9作目にあたり、従来のターン制からリアルタイム合戦システムへと刷新され、戦国時代の勢力争いをより動的に描く構成となっています。プレイヤーは大名だけでなく、城主や軍団長としてもプレイ可能で、忠誠・裏切り・従属といった多様な関係性を体験できます。

本作では「国人衆」「寺社衆」「水軍衆」「忍者衆」「自治都市」といった諸勢力が登場し、物資の提供や宣伝依頼によって友好度を高めることで、戦争や内政に有利な支援を得られます。逆に敵対関係になると一揆や略奪などの妨害を受けるため、外交と物資管理が重要な要素となります。内政は奉行制度によって自動化され、開墾・商業・警戒などの数値を上げることで城下町の発展が視覚的に表現されます。

戦闘はリアルタイムで進行し、部隊の士気や陣形、拠点の利用が勝敗に大きく影響します。忍者による諜報活動や水軍による渡海支援など、諸勢力との関係が戦略に直結する設計です。また、武将の知行制度が復活し、石高の配分によって兵力や忠誠が変化するため、人材管理にも配慮が必要です。パワーアップキット版では新シナリオやイベント作成機能が追加され、より自由度の高いプレイが可能となっています。