『信長の野望・嵐世記』は、2002年4月4日にコーエーからPlayStation 2向けに発売されたシリーズ第9作で、戦国時代を舞台に大名家の当主として全国統一を目指す歴史シミュレーションです。内政はコマンド選択制を採用し、合戦はリアルタイム制で進行します。戦場では複数勢力が入り乱れ、陣形や進軍指示を駆使して戦況を動かします。寺社・忍者衆・国人衆などの諸勢力が登場し、懐柔や利用が戦略の鍵となります。勝利条件は「武力統一」「同盟統一」「従属統一」の3種類が用意され、プレイヤーは多様な戦略で天下統一を目指します。

同年10月3日には、無印版に多数の追加要素を加えた『信長の野望・嵐世記 with パワーアップキット』がPS2向けに発売されました。パワーアップキットでは史実・仮想を含む新シナリオが複数追加され、戦国末期やIF展開をより細かく楽しめるようになっています。全35本の課題に挑む「ミッションチャレンジモード」が新設され、短期決戦や特殊条件下での攻略など、通常プレイとは異なる緊張感を味わえます。これらのミッションをクリアすると、新武将や家宝、顔グラフィック、追加シナリオなどが解放されます。

また、発生条件や登場人物、効果、台詞まで自由に設定できる「歴史イベントエディタ」が搭載され、オリジナルイベントを作成してゲーム内に組み込むことが可能です。新武将・家宝・城・諸勢力・姫などのデータ編集機能も強化され、オリジナル画像を武将の顔グラフィックとして登録することや、新武将の自動生成も可能になりました。CPUの思考ルーチンは防御重視や諸勢力懐柔の積極化などが加わり、より現実的で手強い行動を取るようになっています。さらに、新イベントや家宝、改良された戦闘演出や顔グラフィックの追加、情報表示や操作レスポンスの改善など、快適性と演出面も向上しています。