『機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオンDX』は、2001年12月6日にバンプレストからPlayStation 2向けに発売された3Dチームバトルアクションゲームで、アーケードで人気を博した『連邦vs.ジオン』の強化移植版です。開発はカプコンが担当し、後の「ガンダムVS.シリーズ」の礎を築いた作品として知られています。

本作はアニメ『機動戦士ガンダム』の一年戦争を題材に、地球連邦軍とジオン公国軍に分かれて2対2のチーム戦を繰り広げる構成で、アーケード版からの移植にあたり、操作可能なモビルスーツの追加、ゲームバランスの調整、そして家庭用独自の「ミッションモード」が実装されました。ミッションモードでは、プレイヤーが一兵士として連邦またはジオンの任務を遂行していく構成となっており、原作の戦場を追体験するような演出が盛り込まれています。

操作はレバー+4ボタン(射撃・格闘・ジャンプ・ターゲット切替)で構成され、機体ごとに異なる武装や挙動、コストが設定されています。撃墜されるとそのコスト分だけチームの戦力ゲージが減少し、ゲージが0になると敗北となるシステムです。また、DX版では「鹵獲モード」が追加され、連邦軍がザクを、ジオン軍がガンダムを使用できるなど、陣営を超えた機体選択が可能になりました。

登場機体はガンダム、ゲルググ、グフ、ズゴック、陸戦型ガンダム、ボール、ジオング、ビグ・ザムなど、TVアニメ『機動戦士ガンダム』および『第08MS小隊』からの機体を中心に、家庭用限定でモビルアーマーや戦闘機も操作可能です。さらに、原作キャラクターのパイロット名を入力することで、アムロ・レイやシャア・アズナブルなどのボイス付き演出が再現される仕様も搭載されています。

本作はその後の『エゥーゴvs.ティターンズ』『連ザ』『EXVS』などに続く「VS.シリーズ」の原点として、今なお高い評価を受けており、対戦ツールとしての完成度やゲームバランスの妙、そして原作再現度の高さがファンの間で語り継がれています。