『鉄1 〜電車でバトル!〜』は、安全運転の概念を捨て去り、脱線寸前のスピードで線路を爆走する破天荒な電車レースゲーム。2001年07月05日にシスコンエンタテインメントからプレイステーション2で発売されました。その翌年、2002年02月21年には、世界各国のコースや奇抜な車両を追加した決定版『鉄1 〜電車でバトル!〜 WORLD GRAND PRIX』が発売されています。プレイヤーは架空の鉄道ネットワークを舞台に、山手線や新幹線を模した車両、果ては蒸気機関車やブルドーザーのような改造車両を操り、火花を散らす激しいバトルを繰り広げます。

ゲームプレイは、通常のレースゲームとは異なる独特の操作体系を持っています。左スティックで加速と減速を行いますが、最も重要なのは右スティックによる「重心移動」です。高速でカーブに突入すると遠心力で車体が浮き上がり、そのままでは脱線してしまいます。そこでプレイヤーは、カーブの内側に重心を傾けることでバランスを保ち、ギリギリの速度でコーナーをクリアしなければなりません。また、コース上のポイント(分岐器)を任意のタイミングで切り替えることができ、自分に有利なルートを選んだり、後続のライバル車を強制的に別ルートへ送り込んだりといった戦略的な妨害工作が可能です。

本作の特徴は、鉄道シミュレーターの常識を覆す「バカゲー」としての突き抜けた演出です。ライバル車に側面から体当たりして脱線させることは日常茶飯事で、ジャンプ台から電車が空を飛ぶ、衝突の衝撃で車両が回転するといったコミカルな挙動が頻発します。レース中には、DJ風の実況アナウンスやハイテンションなBGMが流れ、シュールな光景を熱く盛り上げます。『WORLD GRAND PRIX』では、アメリカやインドといった海外ステージが追加され、自由の女神の周りを電車が暴走するという、スケールアップしたカオスな世界観を楽しめるようになりました。

OP ブルーハーツの楽曲「TRAIN-TRAIN」

本作は、鉄道模型や運転シミュレーターとは対極に位置する、純粋なエンターテインメントとしての鉄道ゲームです。開発元のシスコンエンタテインメントは、後に『キャッスルファンタジア』などの移植も手掛けたメーカーですが、本作のような独創的なオリジナルタイトルでも知られました。鉄道というモチーフがいかに多様な遊びに耐えうるかを知るためには、鉄道模型のジオラマで自由に列車を走らせたり、海外の鉄道事情を紹介したドキュメンタリー映像を見たりすることで、その懐の深さを再確認できます。

世界の車窓から (DVD)

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