『ナニワ金融道 〜青木雄二の世間胸算用〜』は、青木雄二による大ヒット金融漫画の世界観を再現したボードゲーム。2001年7月19日に講談社からPlayStationで発売されました。

プレイヤーは街金業者「帝国金融」の社員となり、大阪の街を舞台に債務者からの取り立てや融資を行い、営業成績トップを目指します。システムデザインには『女神転生』シリーズの攻略本などで知られるスタジオベントスタッフの手塚一郎が携わっており、単なるサイコロ任せの双六とは一線を画す設計がなされています。最大の特徴は「他人のターンが暇にならない」システムです。ライバル(他のプレイヤー)が行動している間も、その動向を監視し、妨害工作や便乗を行うことが勝利への鍵となる戦略的なルールを採用しています。

ゲーム内のイベントシーンには、アニメ制作会社O.L.M(オー・エル・エム)による新規アニメーションを収録。灰原達之や桑田澄男といった原作キャラクターが登場し、法律の抜け穴や債務者の悲喜こもごもを描いた原作さながらのドロドロとした金融バトルが展開されます。マルチタップを使用することで最大4人までの同時対戦が可能で、友情破壊ゲームとしての側面も持ち合わせています。

原作『ナニワ金融道』は、青木雄二によって1990年から『モーニング』で連載された漫画作品です。大阪の消費者金融会社「帝国金融」を舞台に、借金に翻弄される人間たちの欲望や転落人生をリアリティ溢れる筆致で描き、中居正広主演のテレビドラマ版も高視聴率を記録しました。

ナニワ金融道 (原作コミック文庫版)