『聖霊機ライブレード』は、2000年3月23日にPlayStation用ソフトとして、同年9月28日にドリームキャスト版としてウィンキーソフトより発売されたシミュレーションRPGであり、同社が『スーパーロボット大戦』シリーズの開発を経て初めて手がけた完全オリジナル作品です。本作は、異世界「アガルティア」に召喚された高校生・風見透夜(トウヤ)を主人公に、巨大ロボット「聖霊機」に乗り込んで戦う壮大なファンタジー戦記を描いています。

ゲームは「戦術パート」と「プライベートパート」の2軸で構成されており、前者では地形・高度差・ZOC(ゾーン・オブ・コントロール)などを活かした戦略的なバトルが展開され、後者では艦内での交流を通じてキャラクターの信頼度やヒロインとの好感度を高めることができます。特に主人公機「ライブレード」は二人乗り仕様であり、同乗するヒロインによって性能や必殺技が変化するという独自のシステムが採用されています。

また、戦闘中の「プラーナ」管理や、精神コマンドに相当する「信頼コマンド」の使用、ルート分岐によるマルチエンディングなど、プレイヤーの選択が物語と戦力に大きく影響を与える構成となっています。さらに、ドリームキャスト版では新規シナリオやイラストの追加、特定条件でのキャラクター生存ルートなどが実装され、より完成度の高い内容に仕上げられました。

本作は、後に『魔装機神』シリーズとの関連性が語られることもあり、ウィンキーソフトの“もうひとつの魔装機神”とも称されることがあります。重厚な世界観とキャラクター描写、そしてプレイヤーの選択によって変化する物語構造は、今なお根強いファンを持つ隠れた名作として語り継がれています。