『HEIWA パチンコグラフィティ Vol.1』および『HEIWA パチンコグラフィティ Vol.2』は、パチンコメーカー「平和(HEIWA)」が1990年代初頭に放った歴史的な名機を収録した実機シミュレーションゲーム。1999年12月09日にアクアルージュからプレイステーションで2作同時に発売されました。本作は、パチンコ台がアナログからデジタル、そして液晶演出へと劇的な進化を遂げた時代の象徴的な機種を、家庭用ゲーム機上で忠実に再現しています。ホールの喧騒を離れ、データ収集や演出鑑賞といったマニアックな視点から、往年の名機たちが持つ魅力を再発見するためのデジタルアーカイブとして機能します。
ゲームプレイは、釘の調整、大当り確率の変更、交換率の設定といったシミュレーションならではの詳細機能を駆使して、実機の挙動を徹底的に検証するスタイルです。『Vol.1』には、史上初のフルカラー液晶を搭載し社会現象となった『麻雀物語』、ファンタジー世界を描いた『プリンセス物語』、ドット演出が光る『ブラボー極II』の3機種を収録。一方の『Vol.2』には、攻略法で一世を風靡した『ブラボーキングダム』、相撲をモチーフにした役物機『綱取物語』、ドラム式デジパチの名機『ブラボーエクシード』という、当時のホールを席巻した強力なラインナップが揃えられています。
本シリーズの独自性は、単なるゲーム化以上に「資料的価値」を重視している点にあります。通常プレイ以外にも、大当り中の映像やサウンドだけを堪能できる「鑑賞モード」や「サウンドミュージアム」を搭載しており、実戦ではなかなか見ることのできないプレミアム演出や、当時のプレイヤーを熱狂させたラウンド中のストーリーを好きなだけ再生することができます。現代のパチンコ演出の基礎を作ったエポックメイキングな機種の数々を、当時の仕様のまま保存した貴重なライブラリとなっています。
アクアルージュは、この「パチンコグラフィティ」シリーズを通じて、各メーカーのレトロ台を精力的に移植しました。平和は現在でも業界のトップランナーとして走り続けていますが、その礎を築いた90年代のマシンには、現代の機種にはないシンプルで力強いゲーム性が宿っています。当時のパチンコ業界の熱気や変遷を知るには、詳細なデータを網羅した歴史本が良きガイドとなります。













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