『じぱんぐ島 ～運命はサイコロが決める!?～』は、1999年にPlayStation向けに発売されたボードゲーム型タイトルであり、名作ボードゲーム『カタンの開拓者たち』をベースに、日本の戦国時代風の世界観へと大胆にアレンジした作品です。プレイヤーは資源を集めて城を建て、領地を広げながら石高（勝利ポイント）を競い合います。最大の特徴は、兵を編成して他プレイヤーの城を攻め落とすことが可能な「戦」システムの導入であり、これにより戦略性が大幅に強化されています。

資源は「米」「人」「木」「石」「鉄」「金」の6種類が存在し、土地の数字に応じてサイコロの出目で獲得できます。ゾロ目が出ると「一揆」が発生し、特定の土地が封鎖されるなどの妨害要素もあります。建物は「とりで」「小城」「大城」の3段階に発展し、石高の獲得量が変化します。また、カードシステムやイベント、称号（大名）などの要素もあり、プレイヤーの行動に応じて戦局が大きく変化する設計となっています。

最大4人までの対戦が可能で、CPUキャラクターには個性豊かな戦略傾向が設定されています。グラフィックはポリゴンを使用せず、温かみのある2D描写で構成されており、テンポの良いゲーム進行と丁寧な演出が特徴です。ゲームアーカイブスにも対応しており、現在でも入手・プレイが可能な隠れた良作とされています。