『マクロス VF-X2』は、1999年にPlayStationで発売された3Dシューティングゲームで、マクロスシリーズの世界観を継承しながらも、兵士の視点に焦点を当てた硬派な物語を描いています。前作『VF-X』の反省を踏まえ、操作性や演出面が大幅に改良され、シリーズファンのみならず、シューティングゲーム愛好者にも新たな体験を提供しました。発売後は限定版の配布や関連メカの他作品への登場など、シリーズ内外に影響を与えています。

プレイヤーは、特務部隊「VF-Xレイヴンズ」の一員として、可変戦闘機バルキリーを操り、銀河系各地で発生する反乱やテロに立ち向かいます。ファイター、ガウォーク、バトロイドの三形態を自由に切り替えながら戦うシステムは、戦況に応じた戦術の幅を広げ、視点切り替え機能「バリアブルビュー」によって、敵機やミサイルを常に視界に捉えながら戦える革新性を持ちます。大量のミサイルが飛び交う「板野サーカス」演出も健在で、マクロスらしいダイナミックな戦闘が展開されます。

物語は西暦2050年、人類が銀河に進出した時代を背景に、統合政府と反体制勢力との対立を描きます。主人公エイジスは、任務を通じて仲間との絆や自身の信念に向き合い、兵士としての葛藤を乗り越えていきます。シリーズ定番の「歌」や「三角関係」は控えめながら、男同士の友情や戦場での心理描写が丁寧に描かれ、プレイヤーは一兵士としての視点からマクロスの世界を体感します。登場機体も多彩で、VF-19AやVB-6ケーニッヒモンスターなど、シリーズファンには馴染み深いメカが多数登場します。

本作はPlayStation専用タイトルとして、当時のハード性能を最大限に活かしたグラフィックと演出を実現しています。アナログコントローラー対応による操作性の向上や、フルボイスによる演出強化もあり、単なるキャラクターゲームに留まらない完成度を誇ります。後のシリーズ作品にも設定が引用されるなど、マクロスゲーム史において重要な位置を占める作品です。

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