『魔女っ子大作戦』は、1999年にPlayStationで発売されたシミュレーションRPGで、東映魔女っ子アニメの歴代ヒロインたちが一堂に会する夢のクロスオーバー作品です。『魔法使いサリー』『ひみつのアッコちゃん』『花の子ルンルン』『魔女っ子メグちゃん』『魔法少女ララベル』『魔法使いチャッピー』『キューティーハニー』といった昭和の名作たちが、時代を超えて共演するという構想は、当時のファンにとってまさに奇跡のような企画でした。

プレイヤーは、魔女っ子たちの中から主人公を選び、復活した大魔女の脅威に立ち向かうため、仲間と共に妖魔との戦いに挑みます。マップ上ではスパロボ風のターン制進行が採用され、戦闘に入るとリアルタイムの3Dアクションに切り替わるというユニークな構成が特徴です。魔女っ子たちは箒で空を飛び、魔法で敵を撃退するなど、原作の能力を活かした戦闘スタイルを持ちますが、一般人キャラも登場し、逃げ回ることで戦線維持に貢献するという独特のバランスが展開されます。

物語は「誰か、助けて…」という妖精リーリオの声に導かれ、魔女っ子たちが異世界に集結するところから始まります。各キャラクターには専用のストーリー展開が用意されており、選択した主人公によって物語の流れが変化します。戦闘だけでなく、畑のカラスを追い払う、工場の汚水を止めるなどのミニイベントも存在し、魔女っ子たちの日常的な優しさと勇気が垣間見える場面も用意されています。ただし、敵キャラの多くが原作とは無関係な怪物であるため、世界観の違和感を覚える場面もあります。

本作はPlayStation専用タイトルとして、当時のハード性能に合わせた3D戦闘演出とフルボイスの豪華キャストを実現しています。声優陣は可能な限り原作と同じメンバーを起用し、懐かしさと新鮮さが融合した演出が魅力です。また、主題歌CD『魔女っ子大作戦 Special Song Collection』も発売され、ゲーム未登場作品の楽曲まで網羅するなど、ファンへのサービス精神が光る一作となっています。

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