『天下統一』は、戦国時代のリアリティを徹底的に追求し、派手な演出を排してデータとシステムによる戦略性を重視した本格派・戦国シミュレーションゲーム。1999年2月4日にアンバランスからPlayStationで発売されました。

本作は、1989年にシステムソフトからPC-9801向けに発売され、その完成度の高さから「戦国シミュレーションの最高峰」とも称された名作のPlayStation移植版です。プレイヤーは戦国大名の一人となり、配下の武将を指揮して領国を拡大し、天下統一を目指します。最大の特徴は、当時の主流だった「一国一城」制ではなく、一つの国に「本城」と複数の「支城」が存在し、それらが街道で結ばれているという独自のマップシステムです。敵の本城を落とすためには、周囲の支城を攻略して補給線を確保する必要があり、地道な領土切り取り合戦が展開されます。

また、当主の能力によって実行できるコマンド回数(CP)が決まるシステムや、家臣団の「忠誠度」管理のシビアさも本作の魅力です。武将には血縁関係や派閥の概念があり、裏切りや独立が頻繁に起こるため、単に能力が高い武将を集めるだけでは安定した統治はできません。合戦シーンも簡素な数値とテキストによる報告がメインですが、それゆえに想像力を掻き立てられ、純粋な戦術眼が試されます。家庭用機向けに操作インターフェースやグラフィックの一部は調整されていますが、硬派でストイックなゲーム性はそのまま継承されており、じっくりと腰を据えて遊ぶ大人のためのシミュレーションゲームです。

本作のゲームデザインを手掛けた黒田幸弘氏は、アナログボードゲームのデザイナーとしても知られており、本作のシステムは氏の代表作であるボードゲーム『戦国大名』をベースに構築されています。そのため、コンピュータゲームでありながらボードゲーム的な緻密なルールとバランス調整が施されています。本作で描かれる硬派な戦国時代の空気をより深く味わいたい方には、元ネタとなったボードゲームや、戦国合戦の実像に迫る歴史書がおすすめです。

戦国大名(ゲームの元となったボードゲーム)

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