『空母戦記』は、太平洋戦争における空母機動部隊同士の戦いを、索敵と航空機運用のプロセスに特化して再現した本格派ウォーシミュレーションゲーム。1999年2月4日にアンバランスからPlayStationで発売されました。
本作は、硬派な戦術級シミュレーションゲームで定評のあるジェネラル・サポートがPC-98向けに制作した同名タイトルの移植版です。プレイヤーは日本海軍またはアメリカ海軍の艦隊司令官となり、サンゴ海海戦や南太平洋海戦といった史実の海戦、あるいは仮想のシナリオに挑みます。本作の最大の特徴は、敵艦隊の位置が分からない状態から始まる「索敵」の重要性にあります。広大な海域に偵察機を飛ばし、「敵空母見ゆ」の報を受け取るまでの緊張感と、発見後の攻撃隊発艦のタイミングが勝敗を決定づけます。
ゲームシステムは1ターンを1時間とするフェイズ進行制を採用しており、航空機の武装転換、甲板へのリフトアップ、発艦、攻撃、着艦といった一連の運用プロセスを細かく管理する必要があります。甲板の広さには限りがあるため、直掩機(護衛)を何機上げ、攻撃隊をいつ準備するかというリソース管理も求められます。PlayStation版ではPC版にあったキャンペーンモードは収録されていませんが、BGMや戦闘アニメーションが強化されており、地味ながらも「空母戦」という特殊な戦闘形態のリアリティを追求した作りとなっています。
本作の原作・開発を手掛けたジェネラル・サポートは、代表の阿部隆史氏を中心に『太平洋戦記』シリーズなどを長年作り続けている日本のウォーシミュレーション界の老舗です。本作の根底にあるのは、徹底したリサーチに基づく兵器データと戦術理論です。ゲーム内で描かれる機動部隊の戦いや、空母運用の実際についてより深く知りたい方には、当時の海戦を詳細に分析した戦史書籍や、空母のメカニズムを解説した資料本が、攻略の助けとなります。













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