PlayStation版『パワーリーグ』は、1998年11月12日にハドソンから発売されたシリーズ最終作であり、PCエンジン時代から続いた『パワーリーグ』の集大成的な位置づけにあります。1998年シーズン終了時点のプロ野球12球団の実名選手を収録し、当時の最新データに基づいたリアルな選手能力や成績が反映されています。

ゲームは3Dポリゴンによるリアル頭身の選手モデルを採用し、投打守のアクションを臨場感ある視点で展開。打撃はカーソル合わせ式で、ミート・パワー・流し打ちなどの要素が絡むシンプルながら奥深い操作性が特徴です。投球では球種やコースに加え、球速やスタミナの概念も導入されており、投手ごとの個性が表現されています。

モード構成は、オープン戦、ペナントレース、トーナメント、ホームラン競争、トレーニング、チームエディットなど多彩で、特にチームエディットでは年俸制限の中で選手を編成する“コストドラフト”形式が採用されており、戦略性の高いチーム作りが楽しめます。実況や解説は搭載されていませんが、テンポの良い試合展開と軽快なBGMがプレイを支えています。

グラフィックや演出面では、当時のPlayStation水準としてはやや粗さも残るものの、選手のモーションや球場の雰囲気づくりには一定のこだわりが見られます。特に、シリーズ伝統の隠しチームやユニークな球場設定など、遊び心ある要素も健在です。