『ひみつ戦隊メタモルV』は、1998年に毎日コミュニケーションズからセガサターン向けに発売された美少女戦隊アドベンチャーゲームで、戦隊もののパロディを軸に、5人のヒロインが変身して事件を解決する物語が展開されます。選択肢による分岐とマルチエンディング形式を採用し、アニメ調の演出とフルボイスによってキャラクターの魅力を引き出しています。キャラクターデザインは木下ともたけ氏、声優には野上ゆかな、氷上恭子、桑島法子らが起用されています。

同年に登場したPlayStation版『ひみつ戦隊メタモルV DX』は、セガサターン版の内容を拡張したデラックス版です。新たに「長官シナリオ」が追加され、物語は全7話構成に。戦闘演出には超必殺技が導入され、アニメーションはMotion JPEGによるフルサイズ表示に強化。デュアルショック対応により振動機能も実装され、操作面の改良が図られています。初回特典としてキャラクターカードが付属するなど、メディア展開も意識された構成です。

PlayStation版は演出・ボリューム・操作性の面で強化されている一方、ゲーム性自体は限定的であり、物語とキャラクターを楽しむアドベンチャー作品としての位置づけは共通しています。演出重視のファン層には魅力的な内容ですが、ゲームとしての評価は演出面に偏る傾向があります。