『シミュレーションRPGツクール』は、1998年9月17日にアスキーからPlayStationおよびセガサターン向けに発売された、シミュレーションRPG制作専用のツクールシリーズ作品です。開発はペガサスジャパンが担当し、プレイヤーが自分だけのシミュレーションRPGを作成・編集できることをコンセプトにしています。
本作では、マップ上のユニットをターン制で操作し、戦闘やイベントを組み立てることが可能です。キャラクター、マップ、アイテム、スキルなどのデータを自由に設定でき、オリジナルのストーリーや戦略性のあるバトルを構築できます。
しかし、当時の家庭用ゲーム機の制約もあり、イベント編集の自由度やAIの挙動、マップチップの種類、セーブ容量などに多くの制限がありました。たとえば、イベントのコピー&ペーストができない、敵AIが単純すぎる、戦闘がオート進行で戦略性に欠けるなど、制作面での不便さが指摘されています。
それでも、当時としては「自分でSRPGを作れる」という点で非常に画期的なソフトであり、ツクールシリーズの中でも異色の存在として記憶されています。
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