『ルシファード』は、1998年にPlayStation向けに発売されたアドベンチャーゲームです。プレイヤーは複数の短編ストーリーを通じて、選択肢によって善悪の判定を受ける「ルシファー度」を導き出す構成となっており、心理テスト的な要素を含んだサイコロジカルアドベンチャーとして設計されています。監修には心理学者・浅野八郎が関与しており、プレイヤーの選択が物語の展開と最終評価に影響を与えます。

ゲームは「レムリア」「カナン」「ホウライ」「アダマ」「カルネアデス」の5つの世界を舞台に、それぞれ異なるテーマと設定で構成された短編形式のストーリーが展開されます。各話は約1時間程度で完結し、選択肢によって分岐するエンディングが用意されています。物語の中では、倫理的・感情的な判断を迫られる場面が多く、プレイヤーの内面を反映するような設計が特徴です。

最終的に表示される「ルシファー度」は、50を境に善悪が判定され、エンディングにも影響を与えます。ゲーム性は控えめで、読み物としての側面が強く、演出や構成はシンプルながらも独自性のある作品です。現在は中古市場での流通が中心となっており、入手難易度が高いタイトルとされています。