『3D格闘ツクール』は、1998年7月30日にアスキーからプレイステーション向けに発売された3D格闘ゲーム作成ソフト。ツクールシリーズ初のコンシューマ向け格闘ゲーム制作ツールとして登場し、モーション編集や技設定などを通じてオリジナルの格闘ゲームを構築できる内容となっていた。

プレイヤーは、あらかじめ用意された20体のキャラクターモデルに対して、打撃・投げ・勝敗演出・基本動作の4カテゴリに分かれたモーションを設定していく。技にはコマンド、当たり判定、ダメージ量、技名などを細かく指定でき、キャンセル技のような派生技も作成可能。モーション間の補完機能を使えば、動作の滑らかさやスピード調整も行える。

CPU用のロジック設定も可能で、攻撃の優先度や行動パターンを組み立てることができる。プロフィール編集では、キャラクターの名前や出身地、性格なども自由に設定できる。サンプルモーションとして八極拳、マーシャルアーツ、女子プロレス、カポエラ、正義のヒーローなど16種類が収録されており、参考にしながら制作を進めることもできた。

作成したキャラクターはメモリーカードに保存し、持ち寄って対戦することが可能。ただし、1枚のメモリーカードにつき保存できるキャラは1体のみという制限があった。エディタは比較的使いやすく、フレームのコピーや挿入などの基本機能は揃っていたが、完成までの作業量は多く、根気が求められる内容でもあった。