『惑星攻機隊りとるキャッツ』は、火星を舞台に繰り広げられる三つ巴の戦いの中、可憐な猫耳少女部隊を率いて戦場を駆ける戦闘型育成シミュレーション。PlayStation版は1998年6月25日にファミリーソフトから発売され、先行して発売されていたPC-FX版から移植される形で展開されました。
本作の舞台は宇宙歴0096年。地球国連宇宙軍、火星政府、そして私設軍MAPTが争う火星において、プレイヤーは新設された特殊部隊「りとるキャッツ」の隊長に着任します。部下となるのは、戦闘用人型兵器「騎兵」を操る4人の少女たち。彼女たちは通信用のヘッドセットとして「猫耳型インカム」を装着しており、その愛らしい外見とは裏腹に過酷なミッションへと身を投じます。ゲームは「育成パート」と「戦闘パート」、そしてヒロインたちとのドラマを描く「アドベンチャーパート」で構成されており、日々の訓練で隊員たちの能力を伸ばしながら、実戦での勝利を目指します。
特徴的なのは、キャラクターデザインにアニメーターの石田敦子氏(『勇者警察ジェイデッカー』『魔法騎士レイアース』等)を起用している点です。丹下桜、冬馬由美、井上喜久子といった当時のトップ声優陣によるフルボイス演出が、硬派なSF設定と美少女要素を色鮮やかに彩っています。戦闘はターン制のシミュレーション方式で行われますが、難易度やシステム面は大味な部分もあり、どちらかといえばキャラクターゲームとしての側面が強い作品です。少女たちとの交流を通じて信頼関係を築き、戦火の中で育まれる絆を楽しむ点に主眼が置かれています。
『惑星攻機隊りとるキャッツ』はオリジナル作品ですが、キャラクターデザインを担当した石田敦子氏は、90年代のアニメファンには馴染み深い人気アニメーター・漫画家です。本作のキャラクターたちも、氏の描く健康的で表情豊かな少女たちの魅力が詰まっています。













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