『ENIGMA』(エニグマ)は、1998年4月2日に光栄(現・コーエーテクモゲームス)からPlayStation向けに発売された3Dアクションアドベンチャーゲームで、世界各地の遺跡を舞台に秘石を巡る冒険を描いたオリジナル作品です。

本作は、アキラ・トーマス・キャサリンの3人の主人公から1人を選び、それぞれの視点で物語を進めていきます。プレイヤーはエジプト・インド・ギリシャ・アメリカなどの遺跡を探索し、謎解きと戦闘を繰り返しながら「秘石」の秘密に迫ります。謎解きは比較的自然に進行する一方、戦闘は対戦格闘風のアクション形式で展開され、ラジコン操作による操作性の難しさが指摘されています。

各主人公には独自のストーリーが用意されており、3人分をクリアすることで全体の真相が明らかになります。グラフィックは当時としては高水準で、冒険感や遺跡の雰囲気をしっかりと演出しています。ジャンル的には『バイオハザード』や『トゥームレイダー』に近い構成ですが、戦闘の独自性や世界観の重厚さが異彩を放つ作品です。

開発は後に『無双』シリーズを手がけるオメガフォースが担当しており、初期の意欲作として位置づけられています。