『NOëL 〜La neige〜』は、1998年にパイオニアLDCから発売されたPlayStation用恋愛シミュレーションゲームであり、ジャンルはビジュアル会話アドベンチャーに分類される。前作『NOëL』シリーズのシステムを継承しつつ、舞台や登場人物を一新して制作された。タイトルの副題“La neige”はフランス語で「雪」を意味し、作品全体の季節感や物語の雰囲気を象徴している。
物語はクリスマスシーズンの神奈川県鎌倉市を中心に展開する。スキー場で怪我を負った主人公が、偶然出会った女子高校生3人組に助けられる場面から始まり、プレイヤーは主人公として彼女たちとの交流を深めながら物語を進行させる。会話や行動の選択によって関係性やエンディングが変化するマルチシナリオ構成を採用している。
ゲームシステムは、シリーズの特徴である「ビジュアルフォン」を用いたリアルタイム会話形式が中心となる。画面越しにキャラクターと会話を行い、応答のタイミングや内容がストーリー分岐に影響を与える。全編フルボイスで収録され、臨場感のあるやり取りが可能となっている。操作は基本的にコントローラーで行い、会話中の選択やタイミングが攻略の鍵となる。
本作の特徴として、雪景色や冬の街並みを活かした背景グラフィック、季節感を重視した演出、そして後に人気声優となる水樹奈々の声優デビュー作である点が挙げられる。また、限定版の発売や、後日談を描いた『NOëL 〜La neige〜 Special』も存在する。
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