『アルカノイド・リターンズ(あるかのいど・りたーんず)』は、1997年3月にタイトーがアーケード向けに稼働を開始し、同年8月7日にPlayStationへ移植されたブロックくずしゲーム。ジャンルは「パズル/アクション」。1986年に登場した『アルカノイド』から続くシリーズ第3作で、母船アルカノイドの脱出艇「バウス」を操作し、異次元空間に現れた敵「DOH」の打倒を目指します。

本作では、従来の縦画面(3:4)から横画面(4:3)に変更され、スコアや残機などの情報が左右に表示される構成に。プレイフィールド自体は縦長のまま維持されており、シリーズの操作感を損なうことなく、視認性が向上しています。全50ステージ構成で、2人同時プレイにも対応。奇数面では1Pが上段、偶数面では2Pが上段となり、交互にプレイする「スカッシュモード」も搭載されています。

新アイテムとして、ボールを巨大化させる「ギガンティック」や、バウスの両端からプラズマを発生させる「サンダー」などが登場。レーザーを2つ取得することで波動砲を放てる「レーザー+」も追加され、戦略性と爽快感が強化されています。BGMはZUNTATAの渡部恭久が担当し、プレイ中の楽曲も新たに収録。アーケード版の雰囲気を再現しつつ、家庭用ならではのモードや演出が加えられています。

2008年と2012年にはPlayStation向けゲームアーカイブスとして配信され、現行機でもプレイ可能に。シンプルながらも完成されたゲーム性と中毒性の高さから、ブロックくずしの金字塔として今なお根強い人気を誇ります。

原作は1986年にタイトーがアーケード向けに稼働した『アルカノイド』。『アルカノイド・リターンズ』はそのシリーズ第3作であり、初代のゲーム性を踏襲しつつ、グラフィックや演出、アイテム構成を現代的に刷新したリバイバル作品です。シリーズはその後も『DS』『Eternal Battle』などへと展開されました。