『BODY HAZARD』は、1997年にヒューマンから発売されたアクションアドベンチャーゲームで、海外版『Perfect Weapon』を日本向けにローカライズした作品です。マーシャルアーツのチャンピオンである主人公ブレイク・ハンターが、突如異世界に飛ばされ、素手で敵を倒しながら脱出を目指します。発売当初は「鉄拳2とバイオハザードが出会う」と評されたものの、操作性やカメラワークに難があり、独特な世界観とともに“クソゲー”として一部で語り継がれています。
プレイヤーは方向キーで移動し、○×□△ボタンを駆使して50種類以上の技を繰り出します。武器は一切登場せず、殴る・蹴る・投げるといった肉体のみで戦うスタイルが貫かれています。敵と遭遇すると自動的にファイティングポーズに入り、倒すまで解除されない仕様が緊張感を生みますが、しゃがみキック連打でボスすら倒せるバランスの粗さも目立ちます。シナリオは英語音声のみで字幕がなく、理解が困難な展開が続きます。
物語は、異世界での探索を通じて「モルゴン」と呼ばれる存在の支配を阻止するという筋書きですが、ステージごとに雰囲気が大きく変わり、統一感に欠けます。主人公の独白や敵のセリフも英語のみで、プレイヤーの理解を置き去りにしたまま進行します。地形の端に到達すると「No Way.」と呟く演出が頻発し、操作性の悪さと相まって印象的な体験を残します。
PlayStation版はロード時間が長く、視点切り替えの頻度が高いため3D酔いを誘発しやすい一方、PS3・PSP・PS VitaではPSOne Classicとして再配信され、操作性やグラフィックの違いが体験に影響します。Windows 95版も存在し、PCならではの解像度で異世界の空気を味わえます。
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