『ダービージョッキーR』は、騎手(ジョッキー)の視点から競馬の醍醐味を追求し、SFC時代に好評を博した名作の流れを汲むジョッキーレーシング・シミュレーション。1997年2月28日にアスミックからPlayStationで発売され、シリーズの特徴である2D視点と3D視点が交錯する独特のレース演出により、リアルな駆け引きとゲーム的な爽快感の両立を目指した過渡期の意欲作です。

本作の最大の特徴は、レースの展開に応じてカメラワークが大胆に変化する点にあります。コーナーを回る際は後方からの3D視点となり、コース取りや馬群の中でのポジショニングといった立体的な判断が求められますが、勝負所となる最後の直線では、シリーズの伝統であるサイドビュー(横視点)へと切り替わります。この視点変更により、ゴール前の激しい追い比べを迫力ある画角で楽しめる一方、操作感覚が瞬時に変わるため、プレイヤーには状況に応じた柔軟な対応力が試されます。

プレイヤーは新人騎手としてデビューし、厩舎に所属して調教やレース騎乗をこなしていきます。実力主義の世界がシビアに描かれており、好成績を残せば有力馬への騎乗依頼が舞い込みますが、結果を出せなければ依頼は減り、引退へと追い込まれることもあります。レース中は「追い」「見せムチ」「豪腕追い」といった騎乗アクションを駆使し、馬のスタミナ(手綱の手ごたえ)を管理しながら勝利を目指します。武豊騎手が監修したSFC版の遺伝子を受け継ぎつつ、PlayStationという新たなハードで表現力を高めようとした試行錯誤が随所に見られる作品です。

『ダービージョッキーR』はオリジナル作品ですが、競馬における「ジョッキー」という職業に焦点を当てた点は、武豊騎手の活躍や競馬漫画『みどりのマキバオー』などが巻き起こした当時の競馬ブームを背景としています。馬そのものではなく、手綱を握る人間の技術と精神力に重きを置いた点が、本シリーズのアイデンティティです。

ダービージョッキー(SFC)

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