『里見の謎』は、1996年にサンテックジャパンより発売されたPlayStation用ロールプレイングゲームです。本作は、現代日本を舞台に、謎の壺をきっかけに失踪した母親を探す少年「ゆめわか」とその愛犬「ラブリー」の冒険を描いています。ジャンルとしてはRPGに分類されますが、独自の戦闘・成長・マップシステムを多数搭載しており、従来のRPGとは一線を画す構成となっています。

ゲームシステムには、縦方向に連結されたマップ構造「PMLS(プログレッシヴ・マップ・リンク・システム)」、ボタン入力による即時戦闘「DCBS(ダイレクト・コマンド・バトル・システム)」、エンカウント即戦闘移行「FECS(フラッシュ・エンカウント・コントロール・システム)」などが採用されています。また、戦闘スタイルに応じて成長する「なりわい」システムも導入されており、プレイヤーの行動によってキャラクターの成長方向が変化します。

その一方で、演出やグラフィック、シナリオの独特さから、発売当時より「怪作」「バカゲー」としても知られ、後年のゲーム関連書籍やメディアでたびたび取り上げられる存在となりました。パッケージに自社で「オススメRPG」と記載したシールを貼付していたことでも話題となり、現在では初期出荷版にプレミアが付くこともあります。