『スペクトラルタワー』は、1996年10月4日にアイディアファクトリーより発売されたPlayStation用のダンジョンRPGで、同社の代表作「ネバーランドシリーズ」の原点とも言える作品です。プレイヤーは無名の冒険者となり、世界の中心にそびえる最大1万階の塔「スペクトラルタワー」を登り、頂上を目指します。
ゲームは、10階・100階・1000階・10000階と段階的に解放される塔を攻略していく構成で、戦闘はサイコロを振って攻撃の成否を決める運要素の強いシステムが採用されています。職業は5~8桁の数字を入力することで転職でき、基本職・上級職・特殊職を含めて100種以上の職業が存在。職業ごとに能力や特技が異なり、組み合わせによって新たな職業が解禁される仕組みです。
塔の構造は固定で、敵との接触で戦闘が発生。成長要素は控えめで、戦闘を避けて鍵を探し、次の階層へ進むのが基本的なプレイスタイルとなります。セーブはランダムに出現する像でのみ可能で、セーブできるかどうかも運次第という厳しい設計。戦闘中にアイテムが使えない、回復手段が限られるなど、極めてストイックなゲームバランスが特徴です。
また、発売当時は「10000階を登り切った証」として、クリア画面を送ると限定ピンズがもらえるキャンペーンも実施されていました。現在では“苦行ゲー”として語り継がれる伝説的タイトルであり、後の『スペクトラルフォース』や『ジェネレーションオブカオス』などに繋がる世界観の礎を築いた作品でもあります。
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