『炎の15種目 アトランタオリンピック』は、1996年に開催されたアトランタ五輪を題材にした、公式ライセンスのスポーツアクションゲーム。1996年9月27日にココナッツジャパンエンターテイメントからPlayStationで発売されました。

本作は、英国のU.S. GOLD社が開発した『Olympic Summer Games』の日本語ローカライズ版です。当時のスポーツゲームといえばコナミの『ハイパーオリンピック』シリーズが有名ですが、本作はそれに対抗するかのような熱い邦題と、公式ライセンスならではの「全15種目」というボリュームを売りにしています。収録種目は、100m走、110mハードル、走り幅跳びなどの陸上競技に加え、アーチェリー、クレー射撃、重量上げ、そしてフェンシングといったマイナー競技まで網羅されています。

ゲーム画面はフルポリゴンで描かれていますが、その挙動やモデリングはいかにも「90年代中期の洋ゲー」といった趣で、日本製のゲームとは一線を画す独特のバタ臭さとシュールさが漂っています。操作方法はシンプルで、基本的には「ひたすら連打してパワーを溜め、タイミングよくボタンを押す」というクラシックなスタイルです。しかし、判定が異様にシビアだったり、説明不足な部分があったりと、プレイヤーを突き放すような難易度も健在です。

特筆すべきは、実況や歓声が海外版そのままである点です。スタジアムに響き渡る英語のアナウンスや、無機質なポリゴン観客の歓声が、現地のドライな空気を醸し出しています。友人たちと集まり、操作の分かりにくいフェンシングで泥仕合を演じたり、連打しすぎて腕を痛めたりといった「クソゲー(愛を込めて)」として楽しむポテンシャルを秘めた、味わい深い一本です。

本作の舞台となったアトランタオリンピックは、近代オリンピック開催100周年を記念する大会でした。カール・ルイスの走り幅跳び4連覇や、モハメド・アリによる聖火点灯など、数々のドラマが生まれました。ゲーム内でも公式ロゴやマスコットキャラクター「イジー」が登場し、当時の大会の雰囲気を伝えています。競合タイトルとしてコナミの『ハイパーオリンピック イン アトランタ』も存在し、両者を比較することで日米のゲーム観の違いを楽しむことができます。

アトランタオリンピック関連映像・書籍
※100周年の記念大会にして商業主義が加速したと言われる大会の記録。あの夏の熱狂を振り返る資料として最適です。

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