『究極の倉庫番』は、パズルゲームの金字塔「倉庫番」に、ドラマチックなストーリーと掟破りの新ギミックを導入した意欲作。1996年9月13日に伊藤忠商事からPlayStationで発売されました。

本作は、単に荷物を運ぶだけのストイックなパズルではありません。主人公は、孤独な人形師によって作られ、魔法で命を吹き込まれた人形の少年「ラビ」。彼が人間になることを夢見て旅に出るという、ピノキオを彷彿とさせる切ない物語が、CGムービーと共に語られます。全96面のステージは4つのワールドに分かれており、それぞれに従来の倉庫番の常識を覆す特殊なギミックが用意されているのが最大の特徴です。

例えば「水族館」ステージでは、荷物が水に浮いてしまうため、重石を使って沈めなければなりません。「お化け屋敷」ステージでは、特定の場所に置くと荷物が消滅してしまうため、それを計算に入れて手順を組み立てる必要があります。さらに最終ステージでは、荷物に導線が繋がれており、全ての電気回路が繋がるように配置しなければクリアできないという、もはや倉庫番とは別の脳みそを使うような難問が待ち受けています。

「究極」の名に恥じぬ難易度を誇りますが、手数制限を緩和する「長靴」などの救済アイテムも用意されており、パズルが苦手なプレイヤーでも物語を楽しめるよう配慮されています。総合商社である伊藤忠商事がゲームソフトを発売していた時期の、ある意味で非常に珍しい一本であり、正統派ながらも変化球に満ちた独自のパズル体験を提供してくれます。

「倉庫番」は、1982年に今林宏行氏によって考案された日本発のパズルゲームです。荷物を押して指定の場所に運ぶというシンプル極まりないルールながら、その奥深さは数学的ですらあり、世界中で愛され続けています。本作『究極の倉庫番』は、その基本ルールをベースにしつつ、90年代のマルチメディアブームの影響を受けた「リッチな演出」と「アレンジ要素」を加えた、家庭用ゲーム機ならではの進化形と言えます。

倉庫番シリーズ
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